こちらの記事では、射出成形における色ムラとはどのようなものなのか、その原因や対策についてまとめています。
色ムラが発生する原因や対策を知りたい、と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
「色ムラ」は、無色のペレットと、色をつけるためのマスターバッチ、粉砕剤がうまく混ざっていないことにより発生します。色ムラが発生した場合には、表面の色が均一にならずに筋状の模様が現れます。濃い色の場合は目立ちにくいですが、薄い色の場合に色ムラが発生すると目立ちやすい点も特徴です。
色ムラはショット毎に発生場所が異なるため、ランダムに発生します。また、連続成形を行っている最中に急に色ムラが発生する場合もあります。
色ムラが発生する原因として多いのが、材料の攪拌不足です。ナチュラル色のプラスチックに着色したいと考える場合には、何らかの着色剤を加えて混ぜ合わせる必要があります。しかし、この時に攪拌が足りず色のムラが発生してしまう、ということになります。
着色剤を使用して着色する方法には、「マスターバッチ」「ドライカラー」「リキッドカラー」の3種類があります。マスターパッチは、プラスチック材料の高濃度の着色剤が練り込まれた着色剤です。ペレット状である点が特徴のひとつです。ドライカラーは粉末状の着色剤であり、リキッドカラーは液体の着色剤です。
この3つの方法を用いた場合には、混ぜ合わせる着色剤の量によって色の濃さを調整できますが、しっかりと攪拌しないと色ムラが発生してしまうことになります。上記の方法で着色を行っている場合には、十分に攪拌ができているかを最初に確認すると良いでしょう。
例えば、着色剤を用いている場合にしっかりと攪拌したとしても、機械に着色剤がこびり付いたり張り付いたりしてしまうことが色ムラを発生させてしまう可能性もあります。これは、静電気の発生が原因となっています。
例えば、マスターバッチペレットとナチュラルペレットを混合する場合は、攪拌を行う際に摩擦が発生し、静電気が発生することになります。このとき、マスターバッチペレットとナチュラルペレットの2つでは静電気の帯電量が異なっていることが原因で、着色剤がホッパーや混合機に引っ付くことによって色ムラが発生します。
上記でもご紹介している通り、色ムラが発生する原因の多くが攪拌不足です。
そのため、まずは攪拌がしっかりと行われているかを確認した上で静電気による影響がないかを確認することがおすすめです。
着色を行うにあたりマスターバッチペレットを使用する場合には、材料を輸送する際に比重の違いによって色ムラが出る場合があります。マスターバッチペレットは、ナチュラルペラレットに着色剤を高い濃度で混ぜ込んだものであり、比重の違いにより攪拌度合いに差が出てしまうために色ムラが発生します。
材料の混合を行った後、オートローダーのような機械によってエアーなどを使用し、ホッパーに移動させた場合、材料費中に差があることで輸送後にばらつきが発生するケースがあります。このようなケースにおいては、材料の輸送方法を検討するなどの対策が必要となります。
上記でご説明した通り、色ムラが発生する原因の多くが攪拌不足であるため、攪拌する時間を長く取ることが色ムラの発生を防ぐ方法のひとつといえます。ナチュラルペレットと着火剤がしっかりと混ざり合うようにすることが、色ムラ対策のひとつですので、まずはこちらの方法を試してみてください。
背圧設定を高くすることも、色ムラを防止する方法のひとつです。この「背圧」とは、材料を射出する際にかける圧力のことですが、背圧を高めると材料が混錬されやすくなる面があります。この方法は、機械の設定のみで行えるものの、ノズル先端から材料が垂れてしまうことも考えられます(「ハナタレ」と呼ばれます)。この場合は、シャットアウトノズルを使用する、サックバック値を高めるなどの対策を行うことがおすすめです。
加熱温度を高くすると、材料の流動性も上がるため混錬性を高めることが可能です。ただし温度の上げ過ぎには注意が必要です。ガスの発生やバリの発生に注意しながら調整をしていくことが大切です。
マスターバッチペレットを使用する際、静電気の関係によって色ムラが発生する可能性も考えられます。この場合は帯電防止剤が練り込まれたマスターバッチペレットを使用する方法が考えられます。また、塗布タイプの帯電防止剤を添加するという対策も考えられます。
色ムラを防止するには、ミキシングノズルを使用する方法もあります。この方法では成形直前の混錬を高めることができます。このミキシングノズルは導入しやすいものの、射出する際の圧力が低くなるケースがあります。そのため、高圧で射出する必要がある製品には適さない方法である点には注意する必要があります。
ここまで、プラスチック製品の色ムラが発生する場合の原因と対策についてまとめてきました。色ムラが発生する場合には、まずは十分に攪拌されていない可能性を考えてみることがおすすめです。しっかりと攪拌している場合には、他の原因を考え、対策を行っていくと良いでしょう。
医療機器用のプラスチック部品製造に対応している製造会社から、製品開発でよくあるニーズ「品質」「スピード」「量産体制」でそれぞれおすすめの製造会社をピックアップ。対応できる樹脂が多かった順(※1)に並べて紹介します。
【選定基準】
Googleにて「医療機器 プラスチック部品」と検索した際の上位20社中、対応樹脂が明記されていた下記の3社を選定。(2021.11.11時点)
・若林精機工業:調査した20社の中で、製品の品質を称える賞の受賞歴があり、 2大品質表示ISO9001、14001を唯一どちらも取得している企業
・ミヤザキ:調査した中では短納期NO1
・南デザイン:調査した中では唯一ロット数が明確で多かった
(※1)樹脂数は樹脂名が記載されている数を採用しています
(※2)参照元:大阪府HPhttps://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=42325