CTスキャンは、X線を使って行う非破壊検査のこと。医療の現場ではもちろん、産業用としても幅広く使われています。このサイトで取り上げているプラスチック部品も、内部の構造を検査するためにCTスキャンで検査をすることがあります。
X線は、いわゆる電磁波の一種。人体や樹脂などを通過するのですが、材質や厚みによって透過率が変化します。これを利用して、断面図を作るのがX線検査です。
ではCTスキャンとは何をするものなのでしょうか?X線を発生する部分は固定したまま、検査する対象物を360°回転させることで全方向からのX線撮影を行います。これによってたくさんの輪切り画像ができることになります。これを3Dデータにすると、CTスキャンしたデータで立体図を作ることができるのです。
プラスチック部品の代表的な加工方法の一つが射出成形による加工です。
金型を作り、200℃近くまで加熱してやわらかくなった樹脂を押し込むことで形をつくります。樹脂が冷えると固まり、部品が完成。金型ができれば効率のよい生産ができるので、大量生産する部品の加工に適しています。
樹脂を押し込んだり、押し込まれる金型を押さえたりするのに大きな圧力が必要であるため、射出成形の装置は大がかりなものになってしまうことや、金型の設計や製造にコストがかかることに注意が必要です。
もう一つの加工方法が、切削加工です。樹脂や金属、木材といった材料を刃物で削り落としていくことで、設計した通りの形に作り上げていく方法です。
射出成形は押し込む圧力や樹脂の量、冷えた後のサイズの変化などによって設計通りでない部品ができあがる可能性がありますが、原料を削っていく切削加工はより精度が高く、複雑な形状の加工ができます。
工数が多いので大量生産には向きませんが、NC旋盤やマシニングセンターを使うことで自動で切削加工を行うことも可能です。中には24時間稼働する工場もあるくらいです。
医療機器用のプラスチック部品製造に対応している製造会社から、製品開発でよくあるニーズ「品質」「スピード」「量産体制」でそれぞれおすすめの製造会社をピックアップ。対応できる樹脂が多かった順(※1)に並べて紹介します。
【選定基準】
Googleにて「医療機器 プラスチック部品」と検索した際の上位20社中、対応樹脂が明記されていた下記の3社を選定。(2021.11.11時点)
・若林精機工業:調査した20社の中で、製品の品質を称える賞の受賞歴があり、 2大品質表示ISO9001、14001を唯一どちらも取得している企業
・ミヤザキ:調査した中では短納期NO1
・南デザイン:調査した中では唯一ロット数が明確で多かった
(※1)樹脂数は樹脂名が記載されている数を採用しています
(※2)参照元:大阪府HPhttps://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=42325