透析機器で使われるプラスチック部品

透析機器で使われるプラスチック部品例

透析機の中ではさまざまな部品がプラスチックで作られています。本体外装、カバーからカプラ、気泡検出器、チューブ、より具体的なところでは透析用エアフィルター、プラスチックジョイント、ダイアライザーといったところにも使われています。

外装やカバーといった部分には汎用プラスチックが、カプラや気泡検出器の一部にはエンプラであるポリアセタールが使われていたりします。

本体外装やカバーなどは、ポリプロピレンやABS、ACS、ASAといった樹脂が使われます。

ABSやACS、ASAは基本的な性能は似ていますが、多少性能に違いがあり使い分けられます。基本的には剛性や硬度、加工性、耐衝撃性、曲げ疲労性などに優れています。

ポリプロピレンは安価でありながら対薬品性に優れているところがポイント。強度が高く、また燃やしても有毒ガスが発生しません。

カプラなどに使われるポリアセタールは、滑りがよく、高温下でも使えるので耐摩耗性や対疲労性に優れています。また、絶縁性が高いことから、電子機器のパーツにもよく使用されます。

ケースなどに使われるポリカーボネートもエンジニアプラスチックに分類されます。耐熱性、耐衝撃性に優れており耐衝撃性はABSの5倍、PVCの10倍、ポリエチレンやアクリルの50倍。耐候性、耐熱性が高いため、ケースに最適です。

トランデューサー保護フィルターにフッ素樹脂テフロンが使われます。優れた耐熱性をもち、-100℃〜+260℃という非常に広い温度範囲で使用できます。高圧蒸気滅菌などを行う部分なので、このような耐熱性が重要になります。

プラスチックの原料となる樹脂を高温で溶けた状態にし、金型に流し込んで冷やし固めることで成形する方法です。大量生産に適した方法で、金型の設計や工夫が精度の高い製造のポイントとなります。

ガスを使って成形したり、異なるふたつの樹脂を使った二色成形などの方法も使われています。

対して切削加工は、棒材や形材を刃物で削ることで成形する方法。大量生産には向きませんが、精度の高い加工や、複雑な形状の加工に適しています。

材料を回転させて刃物を当てる旋盤や、刃物を回転させて材料を当てることで加工していくフライスなどの方法が使われます。

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