医療用プラスチックの樹脂加工を加工メーカーに依頼する際、使用環境や用途によっては現場で適さない素材もあるため、素材ごとの特徴・特性を把握しておくことも重要なポイントです。
そこで、医療用プラスチックでニーズの高い樹脂の特徴についてまとめました。成形不良に関する情報もあわせて紹介しますので、樹脂加工メーカー選びの参考としてご一読ください。
耐薬性とは、医療現場で使用される薬品に対するプラスチックの耐久性のことです。医療現場では酸やアルカリ、有機溶剤などの薬品が多く使われますが、これらの薬品に触れてもプラスチック成形品の品質が損なわれない樹脂を選定する必要があります。
ここでは、酸・アルカリに強い樹脂と有機溶剤に強い樹脂を中心に、耐薬性に優れた素材の特性をお伝えします。
ここでいう耐久性とは、プラスチックの機械的性質や物性的性質などを意味します。「強いプラスチック製品をつくりたい」と樹脂加工業者に依頼しても、環境や用途によって耐久性の基準は異なります。素材ごとにどのような物性があるかを知り、適切な素材を選ぶことが大切です。
素材ごとの物性の種類や、代表的なプラスチック素材の特徴をまとめました。
衛生管理や使用環境によっては、使用するプラスチックに耐熱性が求められる場合もあります。プラスチックのなかには熱に弱い素材もありますから、環境や用途に応じた樹脂を選ぶことが大切なポイントになります。
そこで、熱的性質からみた素材ごとの物性の種類や、熱に強いプラスチック素材の特徴などを紹介します。
樹脂加工をプラスチック加工メーカーに依頼して、納品された成形品をみると不良品が混じっているのを発見することもあるでしょう。樹脂加工業界では、「バリ」「ヒケ」「ショートショット」といった成形不良の種類がありますが、こうした不良がなぜ生じるのでしょうか。
その原因や解決策を解説するとともに、加工メーカーに依頼側が検討したいポイントについてもお伝えします。
放射線の影響でプラスチックの物理的特性が劣化することを防ぐため、特定の樹脂(例えばPEEKやPPSU)が高い耐放射線性を持つことが重要です。
耐放射性の解説をするとともに、優れた樹脂や医療用プラスチックでの使用例を紹介します。
耐衝撃性は、医療機器が落下や衝撃を受けた際に破損しないようにするために不可欠です。
耐衝撃性の解説をするとともに、優れた樹脂や医療用プラスチックでの使用例を紹介します。
「摩耗」とは、摩擦や研磨によって表面がすり減る現象です。
医療用プラスチックにおいては、性能が損なわれることがないように耐摩耗性の高さも求められるでしょう。
耐摩耗性に優れた樹脂や医療で使用される事例を併せてご紹介します。
耐食性とは、腐食反応を起こしにくい性質のことです。
耐食性が高い樹脂は、例えば薬品などに浸かる、薬品に触れるような環境下などで活用されます。
耐食性の解説と併せて医療で使用される事例を解説します。
医療機器用のプラスチック部品製造に対応している製造会社から、製品開発でよくあるニーズ「品質」「スピード」「量産体制」でそれぞれおすすめの製造会社をピックアップ。対応できる樹脂が多かった順(※1)に並べて紹介します。
【選定基準】
Googleにて「医療機器 プラスチック部品」と検索した際の上位20社中、対応樹脂が明記されていた下記の3社を選定。(2021.11.11時点)
・若林精機工業:調査した20社の中で、製品の品質を称える賞の受賞歴があり、 2大品質表示ISO9001、14001を唯一どちらも取得している企業
・ミヤザキ:調査した中では短納期NO1
・南デザイン:調査した中では唯一ロット数が明確で多かった
(※1)樹脂数は樹脂名が記載されている数を採用しています
(※2)参照元:大阪府HPhttps://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=42325